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マンション投資の注意点

2017年5月26日

建物の寿命は47年?60年?息の長い物件はアレが違う!

「このマンションの寿命はどのくらいですか?」

 

このようなご質問をよく頂きます。

 

購入を検討している物件がどのくらいの寿命なのか、

気になるのは当然です。

 

弊社では主に、鉄筋コンクリート(RC)と

鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)の建物を取り扱って

いますが、この構造の寿命は一般的に「47年」と「60年」

という数字がよく聞かれます。

 

「47年」という数字は現在の法定耐用年数のことで、

あくまで税制上の寿命であり、建物の物理的な寿命

ではありません。

 

同じく「60年」という数字も、1998年に現在の

「47年」に改正される前の法定耐用年数ですので、

物理的な寿命ではありません。

 

では、本当の寿命はどれくらいなのでしょうか。

 

早稲田大学の小松幸夫教授の「建築寿命に関する研究」

では、「60年」という寿命について、コンクリートの

中性化の速度に着目し、検証されていましたのでご紹介します。

 

中性化とは、コンクリートが本来備えているアルカリ性が、

大気中の二酸化炭素などの作用により失われて中性になり、

鉄筋の錆の発生を抑止することが出来なくなる状態です。

 

この研究によると、その中性化がコンクリート内部の鉄筋の

表面に達した時点で鉄筋コンクリートは使用限界に達するため、

標準的なRC造を想定すると概ね「60年」という数値になる

のだそうです。

 

しかしこの研究では、コンクリートが劣化する要因は中性化

だけではなく、施工中に生じる様々な欠陥やそれに関連する

亀裂等についても言及しています。

 

一般財団法人建築保全センターの調査でも、中性化自体は補修

によってある程度は食い止めることができ、建て替えの要因

として挙げられるのは、設備や機能、経済的な理由が主で

コンクリートの寿命による理由は少ないそうです。

 

では、本当に60年程度しかRC造やSRC造は持たないのでしょうか?

 

国土交通省がまとめた「RC造の寿命に係る既住の研究例」

によると、「RC造建物の物理的寿命を117年」、

「鉄筋コンクリート部材の効用持続年数として、一般建物の

耐用年数は120年、外装仕上げにより延命し耐用年数は150年」

と言われています。

 

例えば、日本最古のRC造の建物としては、

旧横浜三井物産ビルがあります。

 

横浜にあるこのビルは、日本最初のオールRC造の建物で、

明治44年(1911年)竣工、昭和2年(1927年)

に増築をした地上4階地下1階建て。

 

現在はKN日本大通ビルとビル名は変わっていますが、

106年を経た今でも現役で使用されています。

 

その他にも、国会議事堂は昭和11年(1936年)竣工のRC造で、

平成21年に竣工以来初の大規模修繕工事が行われましたが、

81年を経過しても、威風堂々としたたたずまいを見せています。

 

2013年に84年の歴史に幕を閉じましたが、

同潤会「上野下アパート」は80年以上の歴史を刻みました。

 

これだけ80年を超える建物が存在していますので、

小松幸夫教授が言及した通り、結局は建築資材による劣化よりは

竣工後のメンテナンス次第で寿命は変わるのかもしれません。

 

弊社のセミナーでもお伝えしていることですが、

マンションを購入する際は、

 

・修繕計画がきちんと定められているのか

・修繕積立金は計画通り積み上げられているのか

・計画通り修繕は行われているのか

・常日頃から良好な建物管理が行われているのか

 

などについてもしっかり確認することが、

息の長い物件を探し出すポイントになります。

 

修繕状況や積立状況などは「重要事項に係る調査報告書」

で確認できます。

 

修繕積立金の滞納がある場合、いざ工事が必要な時に

資金が足りず、工事が実施されないケースもあります。

 

建物の管理状況は実際に現地に足を運び、

自分の目で確かめることが重要です。

 

管理が行き届いている物件は15年20年30年経っても

非常に綺麗な状態が保たれているものです。

 

建物の寿命を考えた際には、上記のようなポイントを

押さえて物件選定することが、長期に渡るマンション経営

を成功させる秘訣ではないでしょうか。

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