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マンション投資のポイント

2017年2月24日

法改正で平成28年度からの減価償却は定額法のみになりました

平成29年の確定申告期間は2月16日から3月15日です。

マンションオーナーの皆さまは、申告作業で忙しいのではないでしょうか。

 

平成28年度の確定申告から、減価償却の方法が改正されていますので、

今回はその変更点と計算方法について解説させて頂きます。

 

※減価償却とは

建物や機械装置などの固定資産は、使用に伴い年々価値が減少していきます。

この減少した価値を税務の世界では経費に計上できるのですが、この経費

のことを減価償却費と言います。

 

改正内容は下記の通りとなります。

「平成28年4月1日以降に取得した不動産の建物附属設備についての

減価償却費の償却方法が定率法での計算を廃止し、定額法のみとする。」

 

改正以前は、建物部分については定額法、建物附属設備については、

所管の税務署に届出をすれば、定率法での償却も可能でした。

 

しかし税制改正により、平成28年4月1日以降に取得した物件については、

建物部分、建物附属設備ともに定額法のみで償却を行うことに決まりました。

 

減価償却費は、確定申告時の不動産投資の経費計上項目のなかで、

大きな金額を占めるものです。

 

ここからは、定額法による減価償却費の算出方法について、

事例を基にケーススタディを行ってみたいと思います。

 

【物件A】

 物件取得日         平成28年4月1日

 新築年月日         平成14年3月8日

 建物本体価格(税込)    6,671,700円

 建物附属設備価格(税込)  2,859,300円

 

まず、建物本体と建物附属設備の残存耐用年数を求めます。

 

国税庁では、中古で取得した物件の残存耐用年数は

「その法定耐用年数から経過した年数を差し引いた年数に、

経過年数の20%に相当する年数を加えた年数」としています。

 

計算式で表すと、

(法定耐用年数-経過年数)+(経過年数×20%)=残存耐用年数

となりますので、この計算式に当てはめてみます。

 

法定耐用年数は税制によって規定されており、

建物の構造によってその年数は異なります。

 

鉄筋コンクリートまたは鉄筋鉄骨コンクリートは47年となります。

 

経過年数は、新築年月日が平成14年3月8日、物件取得日が

平成28年4月1日ですので、物件取得日時点で、新築後14年と

25日が経過していることになります。

 

しかし、経過年数は1年未満の日数を切り上げて計算しますので、

15年経過という事になります。

 

これを、上記の計算式に当てはめると、

 

【建物本体】

(法定耐用年数47年-経過年数15年)+(経過年数15年×20%)=35年

 

※端数がある場合は切り下げます。

 

【建物附属設備】

(法定耐用年数15年-経過年数15年)+(経過年数15年×20%)=3年

※端数がある場合は切り下げます。

 

—– 参考 —————————————–

新築後の経過年数が法定耐用年数を超過している場合の

残存耐用年数は以下の算式で求めます。

 

【建物本体】

法定耐用年数47年×0.2=残存耐用年数9年

※端数は切り下げます。

 

【建物附属設備】

法定耐用年数15年×0.2=残存耐用年数3年

※端数は切り下げます。

——————————————————

 

建物本体の残存耐用年数は35年、建物付属設備の残存耐用年数は3年

と分かりましたので、次に、残存耐用年数に応じて定められている

定額法の償却率を、建物価格と建物附属設備の価格に乗じて、

減価償却費を計算します。

 

償却率は国税庁のホームページで確認できます。

 

【建物本体】

残存耐用年数35年 ⇒ 定額法の償却率0.029

6,671,700円×0.029=193,479円(1年間の減価償却費)

 

物件取得日は平成28年4月1日なので、平成28年中の

物件保有期間は9か月間となります。

 

193,479円÷12×9=145,109円(9か月分の減価償却費)

 

【建物附属設備】

残存耐用年数3年 ⇒ 定額法の償却率0.334

2,859,300円×0.334=955,006円(1年間の減価償却費)

 

物件取得日は平成28年4月1日なので、平成28年中の

物件保有期間は9か月間となります。

 

955,006円÷12×9=716,254円(9か月分の減価償却費)

 

以上から、今年度の確定申告(計算期間:平成28年1月1日~

平成28年12月31日)では、建物本体が145,109円、建物附属設備が

716,254円の計861,363円が減価償却費として計上できます。

 

来年以降建物本体は、毎年193,479円の減価償却費を定額で

計上し、残存期間の最終年は、3か月分の48,369円を減価償却費

として計上する事になります。

 

建物附属設備は来年と再来年に、年間955,006円を計上し、

残存期間の最終年は3か月分の238,751円を計上する事になります。

 

以上の様に、減価償却費の計算方法は難しいものではありません。

決められた計算式に数字を当てはめるだけで算出することが出来ます。

 

マンション投資をこれから検討される方のなかには、

「確定申告をきちんとできるか不安」という方もいらっしゃるでしょう。

 

今回のケーススタディを確定申告の参考にして頂ければ幸いですが、

計算事例はあくまでも参考例ですので、実際の確定申告作成時

の疑問点等は、専門の税理士や管轄の税務署窓口にご相談いただく

ことをおすすめいたします。

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